ALL YOU NEED IS LOVEのすずさんの記事に影響され、ビートルズ関連の訳詩などを読みあさっていたわけですが。


ライブチャットの世界を、より楽しむためには想像力が不可欠です。
誤解を恐れずに言えば、ディスプレイの向こうの彼女（女性側からすれば彼）の、日常や、趣味、嗜好、物事の考え方、アダルトならば性的な価値観など、いろいろなことを想像することによって、お互いを実際よりもリアルな存在として認識できることがあります。

実際に空間もともにして過ごすことはほとんどない相手ですから、想像で補った相手の存在は、チャットが終わったあとも持続して存在させることができ、逆に、自分の存在を相手の理想に合わせて認識させることも可能かもしれません。

これは、なかなか普段生活する世界では味わえない、貴重な体験ではないかと思いますし、そこに現実ではありえない関係が築かれたとしても、問題はないようにも思えます。


もう一点。
相手を思いやる、ということも、相手の様々を想像することにほかなりません。
どのような言葉に喜び、どのような言い回しが傷つけるのか、精一杯想像することが、思いやりだと思います。
それが例え、相手が自分の考える「真実」だとか、「道」だとかに反している場合でも、傷つくであろう言葉をわざわざ使うのは、想像力が足りないと思われてもしょうがないのではないでしょうか。

実際に目の前で同じ空間を共有している場合と違って、その場の空気感だとか、ほんのわずかの表情の変化だとか、吐き出された言葉に宿る温度とか、そういうものは想像で補われないと、なかなか感じ取れないし、伝わりません。

ほんの些細な、たとえば語尾につけた感嘆詞ひとつで、取り返しのつかない誤解を招くこともしばしばあります。
生まれてしまった誤解を解くのは、並大抵のことではないと思います。



最近のニュースで、自分が取り締まっていた犯罪を、自ら行ってしまった警官のことが報じられたとき、思わず笑ってしまったのですが、つまりは想像力が決定的に欠如しているのだ、ということに気づき、自分と照らしあわせて反省した次第。

自分の容量を超えて、豪遊した後どうなるのか、という結果への想像の放棄。
犯罪を認めるわけでは当然ないのですが、ほかの方法を想像することなく、自分の一番身近な手口を用いてしまう。
相手が理想の異性であればこその衝動は、悲しいかな、理解できてしまうのですが。




レノンの「イマジン」のすごいところは、理想の世界を想像してごらん、と歌うだけで、実は簡単に実現できることなのではないか、と思わせてしまうところです。


一歩を踏み出す前に、ちょっとだけ想像してみよう。
遠回りのようで、きっと近道になる。

理想の世界。理想の自分。そして、相手への思いやり。




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多分に、というか完全に自戒の内容です。